その名の通り20世紀の最後の年、2000年に発売された.
アナログシンセをデジタルで再現する
私が持っているのは写真のようにラックタイプのMS2000Rだが、
INPUTにマイクをさせば、もちろんボコーダーとしても使える。
DTPが定着してきた90年代後半から00年前後、
デジタルシンセ全盛の反動か、アナログシンセ回帰として
デジタルモデリングシンセが流行っていた。
『Roland JP8080』、『Clavia Nord Lead』 などの名器が誕生する中、
MS2000はいい意味でKORGらしいチープさと、
10万円以下の低価格帯で
当時お金のない若者だった私としては、手ごろな
アナログモデリングシンセとして重宝した。
その当時使用していた機材は
生音再現の核として使用していた
PCMシンセの音源モジュール 『Roland XV5080』
80年代に流行った手軽に使用できるFM音源 『YAMAHA TX81Z』
そして、アナログシンセの代用としてアナログモデリング音源『KORG MS2000R』。
00年代はこの3つの音源を音楽制作のメインにしていた。
※あとはリズムパートとしてはサンプラーのYAMAHA SU700を
シーケンス機能は使わずに、ドラムの音源替わりに使用していた。
その中でもMS2000は90年代に流行った小室サウンドや
00年代の浜崎あゆみなどに多用されたシンセシーケンス音、
いわゆるピコピコ音を鳴らすのには重宝した。
あとは骨太のシンセベースなどのプリセットの音を
そのまま使用することも多かった。
ツマミを使って物理的に動かせるのは、今のPC上の
エミュレーターやソフトシンセでは絶対にできないメリットであり
(マウスではパラメーターを1つずつしか動かせず、レゾナンスとカットオフの二つのツマミをリアルタイムに2つ動かすなんて芸当はできない)
音を自由に作れるのが本機の最大のメリットだ。
ただ、私はシンセで音源を作り込むというよりは
自分の思い描くサウンドを再現するために
プリセットをそのまま、もしくは少しいじって使うことが多かった。
昔作った曲を、Sound Cloudにアップしてみた。
①ベース音はMS2000Rのプリセット音 ※B09 Line Bass※
https://soundcloud.com/maxvess8/base-is-ms2000
➁シンセシーケンス音はMS2000Rプリセット音 ※A01 Stab Saw※
https://soundcloud.com/maxvess8/the-synth-is-ms2000
若かりし頃にお世話になった、思い出がつまった名器に違いないく
いまでも完全駆動なのだがここ数年は使用しておらず
もはや家ではただのオブジェと化している。
やっぱりメルカリで売ろう…そう思うこの頃である。